トリックスターな「ティル=オレインシュピーゲル」の銅像のつま先に触れると良い事があるらしい
ドイツにあるティルさんの銅像のつま先に触ると良いことがあると言いますが、ネットで訪れても良い事がある気がするのは私だけでしょうか。
ティルは中世ドイツの実在人物で、人々に盛大ないたずらを仕掛けながら生きた、いわゆるトリックスターと表現されます。フクロウと鏡を掲げたティルについて調べていると、意外な会社や人々がその生き方を紹介しており、何か新しい扉に出会う気がするので、紹介させて頂こうと思いました。
1 ティルオレインシュピーゲルとは
2 どんなイタズラか
3 フクロウと鏡がキー?
4 ルネッサンスや貴族より、お下品でも庶民の中のティルに魅力あり
5 気付くと、大金持ちより、トリックスターな自分になりたいような。
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1 ティルオレインシュピーゲルとは
ティルは、中世北ドイツに実在したイタズラ好きな自由人と言った感じです。私たちが知るのは、おそらくオーケストラの曲としてだと思います。その生き様はヨーロッパでは有名で、交響曲にもなっているからです。日本では、「ティル・オレインシュピーゲルの愉快ないたずら」という本があります。
ドイツ出身の方に聞いたら、日本でいう一休さんのような感じだ、というお答えをいただきました。
私は一休さんより、もっと泥くさい大人の、いたずら屋さんという風にイメージ中です。
いたずらや風刺に徹底した一生で、亡くなったあとも縦に棺が墓穴に落ちて、墓標に「ティルオレインシュピーゲル ここに立つ」となっているそうです。
つま先に触ると良いことがあるという、ティルの銅像
2 どんなイタズラか
言葉をそのまま受け取って、究極の悪ふざけをする。特に糞ネタが多いなどがあります。ビールを作るのに、あとはホップを入れると言われてホップという犬を鍋に入れたという、度肝を抜かれるいたずらや、糞でもしてろ、と言われると、本当にそこでやらかすとか、相当下品でゴージャスな悪ふざけです。
厳しい身分制とキリスト教的価値観に覆われた当時に、貴族などを引っ掛ける風刺のような話が多くあり、民衆から好かれる要素が満載です。
3 フクロウと鏡がキー?
一説では、オレインシュピーゲルという名前はフクロウと鏡を意味する発音になるそうです。 フクロウはある種、嘘なども含めて現実とは少しはなれた存在で、鏡は真実を見抜く物として描かれます。片方にはフクロウ、もう片方には鏡が描かれるのはそのためなようです。
4 ルネッサンスや貴族より、お下品でも庶民の中のティルに魅力あり
ティルは1300年代に生きた人なので、日本でいうとちょうど鎌倉幕府滅亡の頃に、生きた人かも知れません。中世のヨーロッパは、身分制のもとで貴族が、ルネッサンスの文化が花開きました。ルネッサンスの絵画には、貴族用に宗教的な暗示などが溢れて、少し難しい印象があります。そんな中、ティルの風刺に満ちた生き様は、庶民中の庶民であり、当時の庶民の様子を知るのにも役立ちます。
5 気付くと、大金持ちより、トリックスターな自分になりたいような。
なぜ、ティルをどんどん調べたくなるのか、と考えたのですが、結局その放浪的な生き様の中にある、人生の主役感のような物かなぁと思うのです。極貧の中でも、親方に弟子入りして働こうとしたかと思えば、糞などの下品な事をしでかして、からかっていなくなるなど。
良い面と悪い面をあわせ持って、物語を展開させるようなキャラクターをトリックスターというそうです。
神話にも数々のトリックスターが登場します。
正直、裕福になるのは願望ではありますが、トリックスター的奔放さと人生の主役感に、憧れる部分があります。
ぜひ、調べ物もなく、どうしようかなぁという日には、ティルオレインシュピーゲルを調べてみてください。