植物持ち込み禁止が多くなった病院。お花屋さんが病院にある場合、お見舞いのお花持ち込みOKの場合のルール。
感染症対策の観点から、切り花を含め、植物は病院に持ち込めないのが主流となりました。
家族が滞在する病室で、少しでも明るい要素をいつも探していた自分の気持ちを思い出し、植物と病院の記事を少し前に書きました。
思ったより読んでいただけた感じがあったので、病院の中にある花屋さんについて、もう一歩調べてみました。
すると、場合分けをする事で、植物全てが禁止のエリアを限定的にしている例を具体的にみることができました。
お花屋さんが病院内にあって、お見舞い用の花を相談にのりながらアレンジしてくれるなどもありました。
日本感染症学会の見解では、花瓶の水や鉢植えの土には細菌がいるものの、免疫不全がある場合以外は、そこからは感染しないという見解が明確化されています。
きっと、一律禁止から、部分的禁止へ変わっていくというのが、合理的な流れなのかな、と思います。
けれど、その流れを待てるほど、入院を取り巻く状況は、ゆったりではないかな、とも思っています。
1 病院内にあるお花屋さんと持ち込みルール
事例1)順天堂大学附属順天堂医院と院内のお花屋さん日比谷花壇
病院内のお花屋さん、順天堂大学附属順天堂医院内(地下鉄丸ノ内線、御茶ノ水駅が最寄り)の日比谷花壇、順天堂店が、検索上位にあがりました。
ホームページや口コミを見てみると、お見舞い用にアレンジメントが人気で、アレンジメントもバリエーションを工夫して病室内で同じ物にならない用に工夫してくれます、という紹介も。
それでは、お話屋さんが入居する順天堂大学附属順天堂医院の植物持ち込みルールはどのようでしょうか。
以下は入院する人への案内から抜き出したものです。
場合分けで大切なのは、
まず鉢植えか否か。
さらに、鉢植えも花瓶も含め全て禁止のエリアについて。
下記によれば、植物が一切持ち込み禁止の場所は、
集中治療室、血液内科病棟、抵抗力が低下し隔離中の個室
となっています。
- 院内への鉢植えの持ち込みはご遠慮ください。
鉢植えの土には、抵抗力の低下した患者さんに有害な真菌(カビ)が混入していることがあります。 - 一般病棟では、生花の持ち込みは可能ですが、以下のエリアはご遠慮ください。
集中治療室、血液内科病棟、抵抗力が低下し隔離中の個室 - 生花の手入れは、感染防止上、病棟職員は行えませんので、ご家族か面会者でお願いします。
- 花瓶の水は、毎日交換してください。
- しおれたら速やかに破棄してください。
事例2)千葉県の亀田総合病院と青山フラワーマーケットの院内ショップ
以下は、大田花き店が、植物持ち込みについて院内に花屋さんがある亀田病院に取材した記事からの情報です。
医院長さんが、植物持ち込みについての取材に答えている部分がありました。
明確なエビデンスに基づいて生花を全面禁止しているのか?
という点を現状の一律全面禁止という病院が多い現状について指摘しています。
そして、植物が持ち込めない場合としては以下が挙げられていました。
「それは徹底した感染コントロールが必要な場合。例えば、
・骨髄移植に関係した方
・化学療法をやっている方
・ものすごく感染しやすい状態の方
・真菌症の方
など」
となっており、逆に上記に当てはまる場合の無菌状態のための管理徹底についても述べられていました。
歴史を積み重ね、最先端の医療を地域に根ざして追求している病院ならではの対策だと感じました。
院内にある施設がはタリーズからビューティーサービスまでが充実しており、「医療とは究極のパーソナルサービス」という言葉が紹介されていました。
その他、石川県の金沢大学病院内のフラワーショップ、「花まつ」さんなども検索にあがりました。
写真から見た感じでは、特にプリザーブドフラワーの取り扱いが豊富なように見えました。
一律全面禁止の対応は、少しずつ変わっていくのではないかと感じます。
2 入院している時の部屋のイメージは頭に残るから
最も自分が目に焼き付いているのは、入院室内の時計です。
いったい何度眺めた事でしょう。
案外窓の外は見えないので、部屋の中が頭に残ります。
お見舞いでもそうです。
明るい色や緑は、なぜか心に残ります。
この記事を書いたのは、植物持ち込みの賛否自体の事ではないんです。
上の事例を調べると、すこしでも院内で、心が健やかになる事柄について、皆思うことがあり、病院も問い合わせを行なったり工夫している事例があるという事なんです。
入院したら一律に、花も緑も見れなくなるのが当然ではないという事をお伝えしたいです。
今いらっしゃる場所が、持ち込み禁止なら、全体としては色々工夫が進んでいる部分ですから、今はそこに意気消沈せず、工夫をして緑を取り入れるのもよいかなと思うんです。
前の記事でも書いたのですが、
結局、目で見た物をずーっと見ているわけではないとすると、想像できる工夫があれば少し気持ちが楽なのだと思います。
持ち込みできないけれど、自分の代わりに水をあげてもらって、小さな鉢植えなどを、プレゼントして育てておいてもらうのもありかなぁと思います。
緑や花を感じる方法は、直接的な物だけではなくもっと多様なものかと思います。
もっと、事例や工夫が見つけられたら、また書きたいと思います。