宅配ピザ普及とJRグリーン車登場、そしてマカオ返還は氷河期世代が目の当たりにしたもの。
ピザハットが国内100店舗を超えたのが1995年。首都圏の通勤車両にグリーン車が導入されたのが1989年。マカオがイギリスから中国に返還されたのが、1999年。
1 宅配ピザこそは、氷河期世代の憧れと思う
全然別の3つの出来事ですが、おそらく氷河期世代が20代に目の当たりにした代表的な事柄たちではないかなと思うんです。
1970年から1980年代にピザハット、ドミノ。そしてピザーラができて、店舗が主要都市に増えて、皆の目に触れるようになったのは、ちょうどバブル期だと思います。
バブル崩壊後も、30分宅配ルールにのって、広がって広がって行きました。
アルバイトで生活をつなぐ日々の中で、その存在を意識したであろう、宅配ピザというアルバイト。
クリスマスにサンタルックで、バイクに乗る知人を冷かした記憶^_^
自分では高くて絶対食べれない宅配ピザ。なのにメニューだけは案外よく知っていたり。
そして、JR。2階建部分のグリーン車という存在を見上げた記憶。
今、社会人になって、たまに乗ると、あまりに特別な気持ちがします。
さらに、驚きの就職難だったあの頃、卒業旅行なんて縁遠い話しで、ただただ不安な毎日に、「マカオ返還の瞬間をクルーズしながら見られる観光ツアー」なる物のチラシが飛び込んできた時の、気分。
ああ、社会人って海外旅行で気晴らしするんだぁ。
と思ってみたりもしました。
社会人になったら、宅配ピザ週一で頼んで、通勤にはグリーン車乗って、休日は海外旅行行くなんて事が現実になるんだなと憧れていたら、憧れは憧れのままでしたけれど。
でも、その頃のそういう、色々な事に憧れていた自分ってなんとなく愛おしいというのでしょうか。。
2 わかりやすい贅沢や憧れは中年になった今、どこに向かうの?
氷河期世代の私が中年になって、健康が一番の宝だって素直に思う歳になって、じゃあ憧れる物っていらないのだろうか、と思うわけです。
家も狭いし断捨離したら、物買うのに車庫証明が要るような慎重さになりました。
とにかく嵩張らない事が優先で物を選ぶようになりました。
じゃあ、ちょっと贅沢に対する憧れってもう要らないんだろうか?
ちょっと贅沢では、気晴らしにならなくなっちゃったんだろうか。
と考えてみるのですが、。
案外、思い浮かびました。
ピザは、週一ってわけにいきませんが、例えばあえて、「宅配寿司を頼む」。
家での贅沢として。
手拭き、体拭きタオルを、貰い物じゃなくて、ちょっと特別な物を買う。わざわざ、買ってもせいぜいフェイスタオル2500円ちょっとで楽しめるので。
さらに、ハンドクリームをシアバター入りのちょっと背伸びしたものにする、などなど。
結局、生活密着型の製品に、物欲の方向もいきますね。
宅配ピザに憧れた当時は、濃い気晴らしや贅沢を求めましたけれど、今は「快適」が一つのキーワードかもしれません。
氷河期世代にとっての快適って考えたら難しそうですけれど、身近な部分で、快適な事を求めて日々積み重ねる、そんな日々を他の氷河期世代の方々も過ごしてるんじゃないかなぁと想像してみたりしたこの頃でした。