暗記物と思っていた百人一首、トイレに貼っていたら、じわっと沁みる。
「松も昔の友ならなくに」が秋になって染みるこの頃。しかも、このブログのために調べていたら、森繁久彌さんが読み上げた小倉百人一首のCD発見!(2個目の写真がジャケットです。)
なんだか、百人一首が気になって。
年齢によって気になる一句って変わりますね。
最初に覚えた句は何ですか?
最も気に入ってた句は何ですか?
今週のお題「最近読んでるもの」、1分かからずで読める物、百人一首です。
1 百人一首の余韻
百人一首って、かるた取りって感じで、覚える対象だった気がしますが、なんだか年をとったら、百人一首自体がキャラ変した?
という感じで、ちゃんと歌集に見えてきたんです。
当然最初から、そう見えて無ければいけなかったと思うのですが、学生時代にはちょっとよくわからなくて。
しかも、なんかトイレに貼っといてなんですが、一句一句読んだ後に余韻みたいな物があって。
もともと、家族に覚えてもらおうと貼ったものだったんです。
ところが自分が読んでいるうち、読まれた中身より、気に入った句は詠んだ人に目がいったりして。
百人一首や和歌の知識は何もないので、ただただ感覚で読んでるだけなんですが、そんな私でもジワっとくるって、やはり1000年以上も経っているだけあるというか。
2 最初に覚えた句は何ですか?
私は「あしびきの やまどりのおの しだりおの ながながしよを
ひとりかもねむ」 です。
覚えられた小学校の時、嬉しくて。
鈍臭いので、百人一首大会で取れた事ないんですが。
なぜ覚えたかと言うと、尾がどれだけ長いの?って思ったんです。
百人一首の挿絵だと結構長いんですよ。
動物園で見た事ありますか?
本当にあんなに長いのかなぁ。
今でもまだわからないけれど、夜を動物のしっぽに例えるって言うのがイメージしやすくて覚えたんです。
好きだった歌は、「あまつかぜ くものかよひじ ふきとじよ をとめのすがた しばしとどめむ 」でした。
理由は、あまつかぜ、がかっこいいと思ったからです。大人になって意味をわかってからは、あまり好きでなくなりました。
そして今好きなのは、興風氏の
「たれをかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の友ならなくに」
です。
これに目が行ったんです。
色々な句を残している人らしいです。恋関係の歌も自然の歌も。
何歳ぐらいで詠んだのか。
でも、松の寿命が300年、400年あるんですよ。
松ぼっくり落とし続けて300年。
そんな松に喩えるなんて。
孤独を詠んだものに惹かれるようになった自分に気づいてしまいました。
1分かからず詠めるのに、こんなに余韻があるなんて。
しかも、1000年以上前から、人の悩みや詠みたいテーマって変わらないなと思うと、ホッとするところもあって。
今のブログやVlogや何やら、1000年経ったら、百人一首のような扱いになるのでしょうか。
とにかく色々な意味で、百人一首の存在が胸にくる秋です。
ありがたいお題でした。
読んでいただき感謝です。