「お花見の前にロゼット」のその後をお伝えします。ロゼットじゃなくなったものもだいぶ増えました。
ロゼットが、だいぶ起きて来ました。ここでいうロゼットとは、植物が放射状に葉を広げた、春を待つ形態の事です。以前に、ロゼットの見頃について記事にしたら、読んで下さった方々がいらしたので、その後の形を報告しようと思いました。
1 ロゼットのビフォーアフター
2 木に勝てないのに、背伸びするロゼット
3 別のロゼットはナポレオンの帽子にある
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1 ロゼットの3月の変化
ロゼットは植物の名前ではなく、植物の一時的な形態の事です。
日照時間の短い冬の間、最も平らに表面積を増やして、日光を少しでも浴びようとする結果、上から見ると、まるでバラの花のようになる事から、この呼び名があります。
イメージしやすい物は、タンポポです。
上の写真が、典型的なロゼットで、まだすっかり平たいままです。
それに対して、下はだんだん起きてきて、ロゼットとはもう言えない形になっています。
これらは、日差しの角度と高さに大きく左右されます。周りに日差しを遮る物や、植物のライバルがなければ、ぺたんと平たいまま葉を広げて、ロゼットの形でも充分、光をゲットできます。
しかし、周りに木があると、より高く伸びてそこから葉を伸ばそうとするので、ロゼットの形ではなくなっって行きます。
という記事で、まだ比較的寝ているロゼットを紹介させていただきました。実は、バラの形がキレイに出ているロゼットの見頃は、1番日が短い冬至の頃です。でも、少し寒さが和らいで、お散歩しながら見るという意味では、関東から西は2月下旬に見ても、遅くはありません。
寒い地域では、気温が上がらないので、なかなかゆっくり見るといった感じではないかもしれませんが。
2 木に勝てないのに、背伸びするロゼット
絶対的に不利な環境でも、そこに根付いた植物としては、ベストを尽くして育ち、増えようとするのが、植物のすごいところです。
形にこだわらず、光を求めてダイナミックに姿を変えることに、なんとも言えないものを感じる今日この頃です。
3 別のロゼットはナポレオンの帽子にある
「ロゼット」は植物が、春を待つ形態という風に説明させてただきましたが、同じバラの形を語源にしても、全く違う物をさす場合があります。
むしろ、手芸や工作をされる方はこちらの事をご存知かもしれません。
この場合のロゼットは、ヨーロッパで古くから伝わる、勲章のような意味合いの工芸品です。
真ん中に飾りをあしらった丸い形の物を置き、その周りをリボンでふちどります。
卒業などの節目に贈られる、特別な飾りであり勲章です。
ナポレオンの帽子についているのがそうです。良かったら拡大してみてください。
手芸で講座が開かれている物もあります。
こちらの意味のロゼットもとても興味深く、歴史を感じます。